「入院児におもちゃ寄付したい」白血病から回復の京都の小学生、描いた絵展示

カラフルな色使いの作品を持つ西郷さん(京都市左京区・タフヘアー)

 血液のがんの一種「急性リンパ性白血病」を発症した京都市左京区の養徳小学校4年西郷琳さん(9)が、入院中などに描いた絵画作品4点を同区の美容院のギャラリースペースで展示している。自由な線に色をつけたカラフルな作品などで、現在は退院した西郷さんは「多くの人に見てもらえれば」と話している。

 西郷さんは、小学2年生だった昨年1月に体調が悪くなり、病院で同病が見つかり、すぐに入院した。病室ではゲームをしたり、絵を描いたりして過ごしたが、一時は抗がん剤の影響で起き上がれないほどの時期もあったという。徐々に回復し、同10月に退院した。

 今回は、1本の線で四角や三角などを続けて描き、青や黄などの色をつけた作品や、ウクライナ戦争を受けて「NO WAR」と描いた作品などを展示する。退院後に海やサメを水彩で描いた作品も並べる。

 作品をトートバッグやTシャツ、はがきにプリントしたグッズも販売する。西郷さんは「作品を見て、きれいだなと思ってもらえたら。売り上げの一部で、入院中の子どもがベッドでも遊べるおもちゃを寄付したい」と話した。母の南海子さん(35)も「小児がんを知ってもらうきっかけになれば」とする。

 美容院は高野西開町の「TAF hair(タフヘアー)」で、鑑賞のための入店も可。8月31日まで。月曜休み。

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