2023年結成、“ロックの復権”をコンセプトに活動する3ピースバンド、toro。 ロック・ミュージックの醍醐味、存在意義をベースに、自由でポピュラリティをも感じさせる楽曲でオルタナティブロックを体現する期待値大の3人から待望の1st ALBUM『TORO』がリリースされた。
先行リリースされ、バンドの方向性、意思を明確に表現した「EUPHORIA」、ミディアムなグランジナンバー「どのくらい」では退廃的なサウンドと反する希望をも感じさせる日本語のリリックが絡み合いtoroのロックにおけるスタンスを表現。終始サウンドも英詩もグループする「SELF ESTEEM」、言葉遊びがそのままオルタナの遊び心とリンクした痛快な「1999」など、どの曲も耳に直撃するロックの気持ち良さに溢れ、英語と日本語がグラデーションで絡み合いながら展開する歌詞は輪郭あるtoroの意思を見事に表現、サウンドの醍醐味を感じさせつつ印象にもはっきり残るアルバムとなっている。 9月16日(土)にはBearwear、downt、Jam Fuzz Kidを招いた自主企画も開催、熱くロックグルーブするtoroに注目していただきたい。
Self-Liner-Notes
1stアルバムということもあってか、なるべく人間味のあるものにしたかった。
相反するものであってもどちらが正解であるかというのはシチュエーションによって変わってしまうわけで、そもそも正解なんて主観的というか。
このアルバムは直向きにポジティブというわけでもなく、直向きにネガティブな作品というわけでもない。
理性的か野生的か、都会的か田舎的か、さらには男性的か女性的かそんなような軽率な二項対立から脱却した作品である。
──梅田シュウヤ