8月26日、2023年FIA F2第12戦スプリントレース(決勝レース1)が、オランダのザントフォールト・サーキットで開催された。当初28周を予定していたものの、強い降雨と視界不良により4周終了時点で赤旗終了となった。
第12戦決勝レース1のグリッドは、28日に行われた予選トップ10のリバースグリッドで決定され、10番手タイムを記録したドライバーズランキング首位につけるテオ・プルシェール(ARTグランプリ)となった。
ただ、そのプルシェールのマシンはピットクローズまでにレコノサンスラップに入れず、フォーメーションラップ開始ギリギリまでピット作業エリアでの修復が続き、最後尾スタートに。
これでアイザック・ハジャル(ハイテック・パルスエイト/レッドブリ育成)が最前からのスタートに。予選12番手となったレッドブル&ホンダ育成の岩佐歩夢(ダムス)は、前戦スパ・フランコルシャンでのペナルティにより5グリッド降格。そこから他車のグリッド降格もあり16番手からスタートとなった。
ウエットコンディションにより、前車が同じウエットタイヤを装着。セーフティカー(SC)先導による2周のフォーメーションラップののち、スプリントレースはローリングスタートで開始された。
しかし、オープニングラップのターン4〜6のS字でクッシュ・マイニ(カンポス・レーシング)がジャック・クロフォード(ハイテック・パルスエイト/レッドブル育成)に追突し、弾き出されたクロフォードがクラッシュ。
さらに水飛沫が舞うなか、マイニのマシンが後続のラルフ・ボシュング(カンポス・レーシング)マシンの上に乗り上げてクラッシュというショッキングがアクシデントが発生する。
幸い3名とも自力でマシンを降りたが、ボシュングは脚を少し引き摺るような様子も見せた。このアクシデントでレースは3周時点で赤旗中断となる。
赤旗時点でのトップはハジャル。2番手にビクトール・マルタンス(ARTグランプリ)、3番手にオリバー・ベアマン(プレマ・レーシング)が浮上し、実質3番手スタートのファン・マヌエル・コレア(ファン・アメルスフォールト・レーシング)が4番手に後退。
5番手にゼイン・マロニー(ロダン・カーリン)、6番手にジャック・ドゥーハン(インビクタ・ビルトゥジ・レーシング)、7番手にランキング2位につけるフレデリック・ベスティ(プレマ・レーシング)が続き、16番手スタートの岩佐は13番手、最後尾スタートのプルシェールは19番手となった。
車両の回収、ガードレール修復に伴い赤旗中断は長時間に及んだ。20分以上の中断を経て、現地時間14時(日本時間21時)にレースは残り22分+1周、SC先導で再開された。
ただ、再開直前より雨脚は強まりを見せ、気温は16.2度、路面温度は18.3度というコンディション。雨の状況は芳しくなく、SC先導のまま4周目に入るとその直後に2度目の赤旗が掲示。
そのままレースは再開されぬまま、4周終了時点で終了となった。赤旗終了時点でのポジションはハジャルがトップ、2位マルタンス、3位ベアマン、岩佐は13位となった。
しかし、4周のうちほとんどがSC先導による周回だったこともあり、レース成立の有無やポイントに関しては後ほど正式にアナウンスされる見込みだ。
■2023年FIA F2第12戦ザントフォールト
スプリントレース(決勝レース1)赤旗終了時点での順位
Pos. No. Driver Team
1 10 I.ハジャル ハイテック・パルスエイト
2 6 V.マルタンス ARTグランプリ
3 8 O.ベアマン プレマ・レーシング
4 23 J.コレア ファン・アメルスフォールト・レーシング
5 3 Z.マロニー ロダン・カーリン
6 14 J.ドゥーハン インビクタ・ビルトゥジ・レーシング
7 7 F.ベスティ プレマ・レーシング
8 21 C.ノバラック トライデント
9 1 D.ハウガー MPモータースポーツ
10 2 J.ダルバラ MPモータースポーツ
11 12 A.ルクレール ダムス
12 22 R.フェルシュフォー ファン・アメルスフォールト・レーシング
13 11 岩佐歩夢 ダムス
14 20 R.スタネ トライデント
15 4 E.フィッティパルディ ロダン・カーリン
16 15 A.コルデール インビクタ・ビルトゥジ・レーシング
17 16 R.ニッサニー PHMレーシング・バイ・チャロウズ
18 17 J.メイソン PHMレーシング・バイ・チャロウズ
19 5 T.プルシェール ARTグランプリ
– 9 J.クロフォード ハイテック・パルスエイト
– 25 R.ボシュング カンポス・レーシング
– 24 K.マイニ カンポス・レーシング