スペインサッカー連盟がエルモソに法的措置、写真4枚で会長とのキスには合意があったと主張も、映像とは異なりフェイク疑惑が渦巻く

[写真:Getty Images]

スペインサッカー連盟(RFEF)は25日、ルイス・ルビアレス会長が絡む騒動に関し、スペイン女子代表FWジェニファー・エルモソとFUTPROに対して法的措置を取ると声明を発表した。

【動画】合意には見えない会長からのキス、連盟は写真を証拠も映像では異なる事実が

事の発端は、オーストラリア&ニュージランド女子ワールドカップ(W杯)決勝後のルビアレス会長の行為。スペインがイングランド女子代表との決勝を制して初優勝を果たした中、セレモニー中にエルモソの頭を掴み、唇にキスをしていた。

この行為に対して、世界中から大きな批判が。エルモソ本人も「好ましくない」と語っていた中、世界中も会長の行き過ぎた行為を批判。スペイン政府も批判的なコメントを残していた。

24日には国際サッカー連盟(FIFA)も懲戒手続きをスタートさせると発表。25日に行われるRFEFの臨時総会でルビアレス会長は辞任を表明するとみられていた中、まさかの反論。キスは合意の上であったと主張し、自身が責められていることは社会に抹殺されることだと発言。辞任はするつもりがないと断言した。

この発言には多くの驚きが寄せられ、呆れの声も見られる中、エルモソは声明を発表し、会長の発言は全て虚偽であるとし、「キスに合意はなかった」と主張していた。

そんな中、RFEFは今回の件を受けて会長の名誉を傷つける発端となったエルモソに対して、可能な限りの法的措置を取ると発表。エルモソが所属する労働組合のFUTPROも訴えるとした。

RFEFはルビアレス会長の発言を正当なものだとし、合意があったことを写真4枚を使って説明した。

1枚目は、壇上でエルモソと会長が抱き合っているもの。会長は頭を押さえていない。

2枚目は、エルモソが抱きついており、会長の腕は背中に乗ったまま。

3枚目は、エルモソが会長を抱き上げており、そのバランスを保つために会長はエルモソの背中に腕を回しているもの。会長の足は地面についていない。

4枚目もその続きで、会長が完全に持ち上げられており、そのバランスを保つために抱きついたままの状態だ。

RFEFはこの4枚が決定的な証拠だとし、大統領は嘘をついていないとしている。

写真は確かにその通りに見えるが、それがキスに合意したと言えるかといえば関係ないこと。ハグで優勝を喜びあったことは事実だが、キスはその後の出来事だ。

ただ、その様子を映した動画では、写真とは逆で会長がエルモソを持ち上げている。さらに、その後にしっかりと会長が頭を掴み、逃げられない状態でキスをしていることも映っている。写真か映像かどちらかフェイクなのか、議論も起きている。

RFEFの主張に対し、世間の目がどう見るか。全くもって苦しい主張にも見えるが、結末はどうなるだろうか。

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