川面に幽玄な光の帯、福井県永平寺町で「大燈籠ながし」 先祖の供養など願う

灯籠が連なり光の帯をつくった「永平寺町大燈籠ながし」=8月26日午後8時5分ごろ、福井県永平寺町の九頭竜川永平寺河川公園

 福井県永平寺町の夏の風物詩「第36回永平寺町大燈籠(とうろう)ながし」が8月26日夜、同町の九頭竜川永平寺河川公園で開かれた。先祖の供養などを願う灯籠が川面に連なって光の帯をつくり、幽玄な光景が広がった。

 新型コロナウイルス禍などの影響で、来場者が川へ灯籠を流す本来の形での開催は4年ぶりとなった。

 午後7時過ぎから、曹洞宗大本山永平寺の小林昌道(しょうどう)監院ら僧侶約80人による「大施食(せじき)法要」が営まれ、祭壇の灯籠を前に読経するなどした。灯籠は約6700個あり、来場者らが次々と慰霊や願い事成就の思いを込めて川へ流した。約千発の花火も打ち上げられ、夜空を彩った。

 ただ、途中で風雨が強まったため中止。残った灯籠は流さず、川からすくい上げた灯籠と合わせ27日に同寺で「お焚(た)き上げ」を行う。

 昼の部ではステージイベントなどが繰り広げられ、にぎわいを見せた。

© 株式会社福井新聞社