【独自】維新、兵庫8区に清水参院議員を擁立方針 次期衆院選 兵庫全選挙区に候補者、自公と全面対決へ

清水貴之氏

 日本維新の会が次期衆院選の兵庫8区(尼崎市)に清水貴之参院議員(49)=兵庫選挙区=を擁立する方針を固めたことが27日、関係者への取材で分かった。公明党が議席をほぼ独占してきた兵庫8区での擁立は初めて。これで維新は、兵庫県内の12選挙区全てに候補を出し、自民、公明の与党と全面対決する。

 清水氏は福岡県出身で、早稲田大卒、関西学院大院修了。朝日放送アナウンサーを経て、維新政治塾に参加した。2013年の参院選で兵庫選挙区から初当選し、現在2期目。

 維新はこれまで「大阪都構想」への協力と引き換えに、公明が議席を持つ兵庫と大阪の衆院計6選挙区で候補擁立を見送ってきた。しかし、今春の統一地方選で勢いを得て、野党第1党を目指している。

 兵庫8区で公明は6月、現職の中野洋昌氏(45)の公認を発表。同党にとって同選挙区は「常勝関西」を支えてきた強固な地盤を誇っており、維新は知名度の高い清水氏をくら替えさせることで、対決姿勢をより鮮明にしたとみられる。

 主戦論を強める維新は既に、公明現職の赤羽一嘉・前国土交通相が立候補する兵庫2区(神戸市兵庫、北、長田区、西宮市北部)や、自民現職の西村康稔・経済産業相の地盤の兵庫9区(明石、洲本、南あわじ、淡路市)にも新人を擁立。県内で初めて与党と全面対決することが確実となった。

 一方、立憲民主党は現時点で県内5選挙区での擁立にとどまる。兵庫8区では他に共産党新人の小村潤氏(48)が立候補を予定している。(金 旻革)

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