高鍋勤労者体育センター廃止 継続運営求め陳情書

 宮崎県高鍋町が老朽化した高鍋勤労者体育センター=写真=を2025年度までに廃止する方針を示したことに対し、利用団体の代表らが23日、継続運営を求める陳情書を利用者ら約800人分の署名を添えて町に提出した。黒木敏之町長は「意見は重く受け止めている。改めて検討する必要がある」としている。
 この施設は1982(昭和57)年建築。鉄筋コンクリート造りで延べ床面積776平方メートル。昨年度の利用者は延べ約2万人。
 町にはこのほか、町総合体育館や町体育館があり、今後の人口減少や財政状況を考えると継続管理は難しく浸水区域にあるなどとして、21年7月策定の町公共施設個別施設計画で廃止方針を示した。利用者には昨年秋以降、説明を始めたという。
 利用団体の一つ、高鍋ミニテニス協会会長の作田信二郎さん(83)と理事の荒川正則さん(81)が町役場を訪れ、黒木町長に陳情書を手渡した。面談は冒頭のみ公開。終了後、作田さんらは「ミニバレーや卓球など利用者には高齢者が多く、総合体育館への移動は難しい。できるだけ長く使えるようにしてほしい」と話していた。

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