伊予鉄グループが「完全週休3日制」導入 年間の休日は120日→170日超に 総労働時間や給与は変わらず キャリア採用も強化へ

愛媛県松山市に本社を置く伊予鉄グループが「完全週休3日制」の導入を決めました。働き方はどう変わるのでしょうか?

週休3日制を導入するのは、伊予鉄道や伊予鉄バスなどの持ち株会社=伊予鉄グループで、社員約50人全員が対象です。

伊予鉄グループでは、3年前から従業員が働く時間帯を自由に決める「フレックスタイム制」を導入するなど働き方改革を進めていて、新たに「完全週休3日制」の導入を決めました。

土曜・日曜・祝日に加え、9月から水曜も休みになり、年間の休日は120日から170日ほどに増える見込みです。

フレックスタイム制は、例えば経理部門の担当だと決算時期には業務量が増えるため時間外労働が長くなりますが、その分、仕事が少ない時期は働く時間が短くなります。

そのため、完全週休3日制に移行しても、他の日の労働時間を増やし、同じ成果を挙げることができ、給与は維持するということです。

この週休3日制について、社員はどう受け止めているのでしょうか?

入社1年目の女性社員
「今までは土日に病院に行っていたので、2日のうちの1日がつぶれてしまっていた状態で、週休3日になったことで水曜日に病院に行けて余裕を持って休日を過ごせるようになる」

入社5年目の男性社員
「税理士試験の勉強をしているので、土日だけの勉強では限界があって、水曜日が休みになることによって勉強の効率も上がると思うので、非常にありがたい制度だと思っています」

子育て中の社員
「3歳の息子がいるんですけど、復職するにあたって一番気になったのが、出産を経て休みが足りるかどうか、保育園に入れられるかどうかという問題があったんですけど、週休3日制で今まで土曜日に集中していたことが水曜日や別の日に振り替えて取ることができるようになって、よかったと思います」

また、完全週休3日制の導入にあわせ、伊予鉄グループが取り組むのが生産性の向上です。

対話型人工知能=チャットGPTの活用など業務のデジタル化を進めるほか、従業員同士のコミュニケーションを活発にするため、オフィスの改修を進めています。

伊予鉄グループ取締役・藤田正仁広報秘書部長
「従業員には、これを機会に一層柔軟な自由な発想で様々なことにチャレンジしてもらいたいと考えています。魅力ある企業ということで、優秀な方、キャリア採用を強化していくので、ぜひ伊予鉄グループが選ばれる会社になりたいと思っています」

なお、伊予鉄グループ傘下の伊予鉄道や伊予鉄バスの運転士などにおいても、休日を約8%増やし、週休3日を選択可能とする新たなシフト勤務者枠を新設する予定だということです。

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