別府タワーと地域の変遷伝える写真集 平野さん作製「シンボル知って」【大分県】

ポケットサイズの写真集「別府タワーの見える街」を作った平野芳弘さん=別府市の平野資料館前
譲り受けたり撮影した写真資料56点を掲載

 【別府】別府市元町の平野芳弘さん(72)=平野資料館長、別府温泉宣伝協会代表=は、別府タワーのある景色を載せたポケットサイズの写真集「別府タワーの見える街」(A6判)をつくった。「昭和」編(23ページ)と「平成から」編(35ページ)の2冊にまとめ、別府タワーと地域の変遷を伝えている。

 平野さんは別府の観光、歴史、文化に関わる資料などを記録、保存する活動に取り組んでいる。長年にわたって「湯けむり」「別府公園」など地域資源を四季や行事ごとに写真撮影。別府タワーも30年以上、撮り続けており、タワーのリニューアルオープン(1月)に合わせて写真集にまとめた。

 「昭和」編は、当時のカメラマンや関係者から譲り受けた1956年から70年代までのモノクロ資料22点。建設中の様子、今はない路面電車や北小学校、北浜天然海浜砂湯などと一緒に納まるタワー、展望台からの景色などを載せている。

 「平成から」編は、90年から2022年に平野さんが撮ったカラー34点。朝日、降雪などで表情を変えるタワーや、花火大会、マラソン大会時の様子などが並ぶ。

 2冊1セットで1100円。平野さんは「タワーはオーナーを変えながらもずっと地域のシンボルとしてたたずみ、見守ってくれている」としみじみ。「写真集では市民は懐かしく感じ、観光客にとっては歴史に触れて新鮮だろう。いろんな『タワーのある別府』を知ってもらいたい」と話す。

 写真集は別府タワー売店や平野資料館で販売する。問い合わせは同館(0977.23.4748)。

 タワーは1957年完成。2007年、国の登録有形文化財に指定。昨年5月からの大規模改修工事を終え、リニューアルした。

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