広島カープ 末包昇大 劇的ホームランで自力V復活 復帰の矢崎拓也が締め3連勝(巨人戦 8月29日)

セ・リーグ2位の広島カープは、4位・巨人との3連戦―。代打の 末包昇大 の逆転スリーランで快勝! 連勝を3に伸ばし、首位・阪神のマジックを消しました。

8月最後の3連戦。京セラドーム大阪のマウンドに上がったのは、九里亜蓮 。前回の完封勝利から中6日。4回までをわずか2安打に抑え、スコアボードにゼロを並べます。

打線は5回、2アウトから2番の 田中広輔 が、フォアボールで歩き、打席には先週1週間の打率が3割を超える好調の3番・小園海斗 。打球は、右中間へのクリーンヒット。これをライト・長野がファンブルする間に1塁ランナー・田中が一気にホームイン。1点を先制します。

6回の先頭バッターは、17本中、8本のホームランが巨人戦というデビッドソン。その初球でした。特大の当たりが、レフトスタンド上段へのソロホームランに。この一発でついにホームランの半分が巨人戦となりました。

ところが、直後に追いつかれると、なおも1アウト・満塁から中田に犠牲フライを打たれ、追いかける展開に。九里は、100球を超えながら7回も続投しますが、打ち取った当たりがタイムリーとなる不運もあり、7回途中、4失点でマウンドを降ります。

2番手で起用されたのは、日曜日に延長戦で好投した アドゥワ誠 。2アウト・3塁・2塁でこの日、タイムリーの4番・坂本との対戦。気迫のピッチングで空振り三振に仕留め、ピンチを脱します。

2点差で迎えた8回表、2つのフォアボールで2アウト・2塁・1塁のチャンスをもらうと、新井監督は 大盛穂 の打順で前の試合で満塁ホームランを放った 末包昇大 を代打で起用します。

2ボール・1ストライクからの4球目。打球はレフトポール際へ。切れるのか、切れないのか…。切れない! 2試合連発となる特大のホームランは、第6号の逆転スリーラン。5対4と再びリードを奪います。

こうなれば、8回は 島内颯太郎 。1イニングを無失点に抑え、リーグトップに並ぶ34個目のホールドを記録します。

そして、1点リードの9回のマウンドは、休養でベンチをはずれた 栗林良吏 に代わりこの日、1軍に復帰した 矢崎拓也 。2安打を許すも、最後は150キロのストレートでねじ伏せ、ゲームセット。2番手・アドゥワが、4年ぶりの白星を手にし、カープは3連勝。首位・阪神は敗れ、優勝マジックが消滅しました。

広島カープ 新井貴浩 監督
「いや~、もう末包さん、すばらしいホームランでしたね。インサイドのスライダーで難しいボールだったと思うんですけど、あそこを切れずにホームランにするという(ところに)彼の成長を感じますね」

広島カープ 末包昇大 選手
「打った瞬間、飛距離は出たなと思ったんですけど、切れるかなと思ったので、ちょっと心配していたんですけど、ギリギリ思いが届いてくれて、よかったです。ぼくたちは勝ち続けるしかないので、これからどんどん、どんどん勝っていって(阪神の)背中を追っていきたい」

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