【タイ】川重の水素発電設備、PTTGCで導入検討[公益]

川崎重工業(タイランド)とPTTGCは8日に覚書を結んだ(川崎重工提供)

川崎重工業は30日、タイ国営石油PTTの石油化学子会社PTTグローバル・ケミカル(PTTGC)と水素ガスタービン発電設備に関する覚書を結んだと発表した。川崎重工が開発した水素ガスタービンを用いた水素ガスタービン発電設備のPTTGCプラントへの導入に向けて、開発、建設、運用を検討する。

川崎重工の広報担当者によると同社は100%水素燃焼のガスタービンについて、発電出力1.7メガワットで開発・商品化を完了している。まだ納入実績はなく、これから販売を本格化していく計画だ。

覚書は、タイ法人の川崎重工業(タイランド)とPTTGCが8日に締結。水素ガスタービン発電設備に関してタイで覚書を結んだのは、今回が初めてだという。

川崎重工は、その他の出力の水素混燃のガスタービンでは複数の納入実績を持つ。燃料となる水素の入手が困難なことがハードルとなっており、現時点では大規模な納入に至っていない。

PTTGCは、2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロとする目標を掲げている。今回の覚書は、同目標の達成に向けた取り組みの一環となる。

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