唐津の養豚場で豚熱 長崎県でも防疫対策会議 県内農家での異常報告なし

 佐賀県唐津市の養豚場で豚熱(CSF)感染が確認された30日、長崎県は県内の養豚関係者を集めた防疫対策会議を開いた。感染拡大を防ぐため、農場に出入りする際の消毒など対策の徹底を関係者に求めた。
 県内では71戸が約20万頭を飼育している。県は、豚熱発生の疑いが判明した段階で各農家へ情報提供。県内の状況を改めて調べ、「異常の報告はない」とした。
 発生地点から半径10キロ内の養豚場は搬出などが制限され、県内では松浦市福島町などが含まれるが、養豚場はないという。
 県は、家畜伝染病予防法の基準に沿って、農場に出入りする際に手指や靴、車両の消毒などを徹底するよう求めた。今後、国が豚熱のワクチンの使用を推奨すると予想され、県内で接種体制を構築する方針も確認した。
 会議には畜産や行政の関係者ら約50人が出席。県農林部の渋谷隆秀次長はあいさつで「(関係機関が)改めて情報を共有し、対策を強化しよう」と呼びかけた。

© 株式会社長崎新聞社