柳之御所遺跡のみ推薦へ 世界遺産「平泉」の拡張登録

 

 世界文化遺産「平泉の文化遺産」の拡張登録について、岩手県と一関、奥州、平泉の3市町は30日、登録を目指す5資産のうち柳之御所(やなぎのごしょ)遺跡(平泉町)のみ推薦すると決めた。年度内に推薦書案を作成し、文化庁への提出を目指す。今回見送られた4資産は、世界遺産登録されている中尊寺や毛越寺などと合わせた計10資産を「ひらいずみ遺産」として位置付けると決定。将来的な拡張登録に向け、調査研究や価値発信に取り組むとした。

 平泉町の平泉文化遺産センターで会議を開き、県が申し合わせ案を提示。佐藤善仁一関市長、倉成淳奥州市長、青木幸保平泉町長が同意した。

 推薦を柳之御所に絞った理由について、県は奥州藤原氏の政庁として発掘成果があり、専門家からも推薦根拠を示しやすいとして支持されたことを挙げた。

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