スルメイカ、分布増も低水準 大和堆で県水産センター

 石川県水産総合センター(能登町)が31日発表した漁海況情報によると、8月18~24日に能登半島沖の好漁場「大和(やまと)堆(たい)」周辺の日本海中央部で調査したスルメイカの分布量は、前年と過去5年平均より多かった。漁獲数は2009年をピークに減少傾向が続いており、依然として低水準となっている。

 調査船「白山丸」が6地点で釣り機1台1時間当たりの漁獲数を調べたところ、平均19.6匹で、前年の5.3匹、過去5年平均の14.3匹をいずれも上回った。漁獲数は2009年の102.6匹がピークで、今回は21年の19.0匹と同水準だった。

 大きさは平均16.7センチで、前年の21.9センチ、過去5年平均の21.0センチよりも小ぶりだった。

  ●稚エビの分布多く

 甘エビの分布量調査も7月26~28日、金沢沖の水深375~500メートルの海域で30分ずつ行った。生後2年の稚エビは447匹(前年79匹)、生後1年の稚エビも455匹(前年367匹)といずれも多く、漁獲対象となる2、3年後は漁獲が上向くことが期待される。

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