収束しないルビアレス会長のキス問題、辞任求める抗議デモがマドリード市内でも

[写真:Getty Images]

スペインの首都マドリードで、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長への抗議デモが行われた。

【動画】ルビアレス会長の辞任求める抗議デモ

ルビアレス会長は、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)でスペイン女子代表が悲願の初優勝を果たした後、セレモニー中にFWジェニファー・エルモソの口にキスをしていた。

この行為が世界中から大きな批判を受けることになり、ルビアレス会長は一旦は謝罪。スペイン政府やエルモソ本人からも厳しい批判を受け、国際サッカー連盟(FIFA)も懲戒手続きを開始していた。

だが、25日に行われた臨時総会で自身の潔白を主張。キスは「合意の上だった」とし、「辞任する気はない」と高らかに宣言。加えて、RFEFは会長の権威を脅かしたとして、エルモソに可能な限りの法的措置を取ることを発表していた。

一方で、FIFAは26日にルビアレス会長に暫定的な職務停止処分、90日間の資格停止を発表。エルモソに接近することや連絡を取ることを禁じられていた。

さらには、女子W杯に出場した23選手全員を含む81人のスペイン選手が、会長が現職を辞すまで代表チームでプレーしないと宣言するなど、事態は収束を見ない。

28日にはマドリードで抗議活動も行われた。イギリス『インディペンデント』によると、数百人が市内中心部に集まり、女性の権利やエルモソへ寄り添うメッセージ、ルビアレス会長の辞任を求めるプラカードやボードを掲げた。

スペイン女子の栄冠以上に注目を集めることとなってしまった大問題。依然として着地点は見えてこない。

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