ダイヤモンドさらに価格高騰も 露産輸入へのG7諸国制裁強化で クリスマス商戦後?日本含む業界は“身構え”

ダイヤモンド業界は、ロシアで採掘された宝石の輸入を阻止するG7諸国からの新たな制裁に身構えている。英国、カナダ、日本、フランス、ドイツ、イタリア、そして米国は、プーチン露大統領によるウクライナへの砲撃が続く中、世界最大のダイヤモンド輸出国ロシアにさらなる西側制裁を科そうとしているという。さらなる制裁が科された場合、ロシア産以外のダイヤモンドが不足すれば、価格が高騰する可能性があり、ダイヤモンド業界は大混乱に陥る可能性もある。

ニューヨーク在住のダイヤモンド業界アナリスト、ポール・ジムニスキー氏はニューヨーク・タイムズ紙にこう語った。 「現在のアメリカの制裁は、ロシア産ダイヤモンドの原石か、ロシア国内でカット・研磨されたものだけを対象としています」「ダイヤモンドの90パーセントはインドでカット・研磨されており、インドの宝石として分類されているのです」

そんな中、リシュモンやLVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンを含む高級宝飾品を扱う多くの有名ファッションブランドが、ロシア産の宝石を購入しないことを納品業者に伝え、宝石の出所を開示する義務を負わせるなど「政府の規制よりもはるかに厳しい」対応もあったと付け加えた。

米国務省制裁調整局は、G7諸国の消費者がダイヤモンド購入のほぼ70%を占めており、もし輸入禁止が合意されれば、ロシア産ダイヤモンドは、その需要の大半を断ち切ることで、市場に流通する道を狭めることになるとしている。G7制裁の正式発表は9月に予定されており、新たな制裁措置はクリスマス商戦後の1月に発効されると予想されている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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