還暦過ぎても野球は楽しい 岩手県連盟、交流深め40周年

練習に励む紫波クラブ。還暦軟式野球チームは県内各地に広がりを見せている

 何歳になっても野球は楽しい。岩手県還暦軟式野球連盟(城沢謙吉会長、57チーム)は今年40周年の節目を迎え、60歳以上の野球交流が県内各地に広がっている。チーム数は全国トップクラス。今では約1300人がはつらつと白球を追い続けている。

 うだるような暑さの中、ノックが飛ぶ。今月下旬の紫波町運動公園球場。地元の紫波クラブの約30人が練習していた。「けがをするから捕らないよ。スルー」。経験豊富な野手陣は体ではなく、声で抜群の反応を見せる。ノッカーがミスを繰り返すと「バットに当たらないんじゃ練習にならないよ」とやじ。グラウンドは笑い声に包まれた。

 同クラブは、県内で最も早い1975年に発足した還暦野球の「紫波かしわクラブ」(同町)のメンバーが中心となり、古希チームとして2005年から活動。最高齢85歳までの33人が所属し、週2回の練習を続ける。鎌田俊会長(81)=紫波町日詰=は「年齢を重ねても健康で、元気に体を動かせるのはこのおかげ」と笑顔で語った。

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