浦和がサポーターへのJFAの処分を受け声明、浦和が出場する国内外全ての試合へ無期限入場禁止に「誠実に対応してまいります」

[写真:Getty Images]

浦和レッズは31日、暴徒化した浦和サポーターへの日本サッカー協会(JFA)からの処分を受け、クラブとしての処分と対応を発表した。

事件は、8月2日に行われた第103回天皇杯ラウンド16の名古屋グランパスvs浦和レッズで発生。試合後、浦和サポーターの一部がピッチに侵入した他、名古屋のゴール裏までやってきて、威嚇や横断幕の破壊、警備員への暴力などが発覚した。

当初、浦和は会見で「暴力行為はない」と説明していたが、JFAによる映像分析の結果、25名程度が関与し、暴力行為や破壊行為などが見られたとされていた。

31日、JFAは臨時理事会を開催。その中で浦和サポーターへの処分を決定。「フィールドへの侵入行為」、「暴力行為」、「迷惑危険行為」、「破壊行為」、「横断幕に係る問題行為」の5つの禁止事項が確認され、18名に対して処分を科していた。

17名は日本国内での全ての試合に無期限入場禁止、1名はJFAが指定した5試合に入場禁止というものだったが、この処分決定を受けて浦和が声明を発表。処分対象者の詳細を報告した。

18名の違反行為は以下の通り。①〜⑦の17名が無期限入場禁止処分となった。

①暴力行為ー1名

②危険行為ー2名

③暴力行為、危険行為ー2名

④危険行為、破壊行為ー6名

⑤暴力行為、危険行為、破壊行為ー1名

⑥暴力行為、危険行為、威嚇行為ー4名

⑦暴力行為、危険行為、威嚇行為、破壊行為ー1名

⑧掲出不可エリアへの横断幕の掲出行為ー1名

浦和は、上記の①〜⑦の17名に対しては、国内外を伴わない浦和が出場する全ての試合に無期限入場禁止の処分を与えるとし、国内のすべての試合に加え、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)など海外での浦和の試合も入場ができない。

また、3日に発表した立ち入り禁止エリアへの侵入行為に及んだ中に17名が入っていたため、9試合の入場禁止から浦和の全ての試合への無期限入場禁止に処分を改めたという。

なお、クラブへの処分は9月中旬の規律委員会で決定。浦和は、その処分を待って誠実に対応するとしている。

「弊クラブへの処分につきましては、JFA様が9月中旬頃に開催予定であります、規律委員会において決定されるとの通達も併せて頂戴しております。弊クラブといたしましては、当該処分につきましてもその発表を待ち、厳粛に受け止め誠実に対応してまいります」

「また、事案発生直後より着手しております、外部有識者との連携を含む、処分の厳罰化を始めとした違反行為への新たな処分基準の策定や、社内処分等につきましても適正に行ってまいります。特に、新たな処分基準の策定につきましては再発防止に向けた抑止力も含め、弊クラブが目指す「安全・快適で熱気ある満員のスタジアム」の実現だけでなく、これまで多くのサッカー関係者やファン・サポーターのみなさまのご努力によって形成されてきた、スタジアム観戦への好意的なイメージを維持、向上させる上での最重要課題と認識しております。客観性、公平性、継続実現性の担保や法的根拠など様々な角度から検証し、外部有識者の知見もお借りしながらスピード感をもって取り組んでまいる所存です」

「改めまして、今般の違反行為によりご迷惑をおかけした全てのみなさまに、心より深くお詫び申し上げます。引き続き、本事案の当事者として果たすべき責任と正面から向き合い、誠実に対応してまいります」

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