熱海土石流災害の警戒区域 2年2か月ぶりに解除 一部で帰還開始も険しい道のり【速報】

2021年7月、災害関連死を含め住民28人が犠牲となった静岡県熱海市伊豆山地区で発生した土石流災害をめぐり、立ち入り禁止となっていた警戒区域が、9月1日午前9時に解除されました。実に2年2か月ぶりの解除となります。

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熱海市の斉藤栄市長らが午前9時、警戒区域につながる道に張られたロープを次々と取り外し、さっそく住民が地域内に入る姿が見られました。

熱海市伊豆山地区の土石流災害は2021年7月3日に発生し、二次災害の恐れがあるとして、熱海市では8月16日、土石流の起点となった逢初川源頭部から伊豆山港にある河口付近までの約2キロにわたり、災害対策基本法に基づく警戒区域を定めました。

2023年3月には砂防ダムが完成したほか、同年8月26日には落ち残った盛り土を撤去する行政代執行が完了したことから、今回の解除となりました。

市によりますと、8月30日時点で、100世帯180人が避難生活を行ってきましたが、今回の警戒区域解除によって41世帯82人が伊豆山地区への現地への再建・帰還を希望しているということです。

その一方で、市の用地買収が全体の4割程度しか済んでいないほか、ライフラインの整備も一部にとどまっているなど課題も多く、区域外への再建希望者は39世帯62人、未定と回答した人は20世帯36人にのぼるなど、険しい道のりとなっています。

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