若者交流拠点「シトラス」誕生 佐世保・四ケ町アーケード 意見交換、イベントで市街地活性化

「sitorasu」の内装。市内の学生らが協力し、壁を黒板にするなど工夫した=佐世保市

 長崎県佐世保市本島町の四ケ町アーケード内に、若者交流拠点「sitorasu(シトラス)」が誕生した。若者が自由に意見を交わし、町の活性化に向けたイベントの企画・開催など、活動拠点として活用する。
 市街地の活性化に取り組む「SASEBOまち元気協議会」が主催。空き店舗を活用し、敷地面積は約100平方メートル。憩いの場としての活用のほか、地域の情報発信や起業支援の役割も持つ。短期間の出店を希望する人には、一部スペースを有料で貸し出す予定。
 シトラスの意味は▽「知っていますか」を意味する「知っとらす?」▽「○○しているそうだ」を意味する「しとらす」▽柑橘(かんきつ)の爽やかさを意味する「シトラス」-の三つを兼ねている。開設には市内の高校生や大学生ら20人以上が協力。考えを書き留められるように、内装の壁に黒板塗料を塗るなど工夫を凝らした。

テープカットで「sitorasu」の開所を祝う関係者ら=佐世保市

 8月26日に開所式があり、同協議会の川尻章稔会長(66)は「街中の新しいランドマークになれば」と期待を込めた。 式の後、シトラスで初めてのイベントを市内の大学生らでつくる「させぼ謎解きクラブ」が開いた。参加者はアーケードを巡りながら、スマートフォンに出題される“謎解き”に挑戦。同クラブのリーダーで、シトラス開設にも携わった県立大佐世保校3年の村井雅さん(20)は「シトラスは目につきやすい場所にあり、とてもありがたい。たくさんのイベントをやりたい」と意気込んだ。

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