今夏、歴史を塗り替える猛暑 兵庫県内、次々と史上最高を記録 豊岡39.4度、救急搬送も増加

あまりの暑さに、日差しを避けて信号待ちをする人たち=8月12日、神戸市中央区三宮町3

 兵庫県内は今夏、全国の傾向と同様に記録的な高温となった。県内にある20の観測地点のうち、豊岡市(39.4度)や福崎町(38.9度)など5地点で観測史上最高を記録。同市や香美町など6地点は8月の月平均気温も最高となり、各地で歴史を塗り替える記録ずくめの猛暑に見舞われた。

 日本海に面する豊岡市は特に暑さが目立った。気象庁によると、7月22日~8月12日は22日間連続、8月19~30日は12日間連続で35度以上の猛暑日となった。

 暖かく湿った空気が山を越えて乾燥、高温化する「フェーン現象」も影響し、8月5日には39.4度を記録。県内の史上最高気温を23年ぶりに更新した。

 また、同市の先月の平均気温は29.9度で、1918年の観測開始以来、最も暑い8月になった。年間の猛暑日日数は、既に2010年の38日間に次ぐ37日間に達している。

 淡路市では8月6日の37.8度、同12日の37.5度、同1日の37.3度が最高気温の歴代1~3位を独占。朝来市和田山町では同21日に38.3度、神戸空港(神戸市中央区)では同10日に36.8度を記録し、いずれも観測史上最高だった。

 猛暑に伴い、各地で熱中症が疑われる救急搬送が増え、神戸市内は7、8月に742人が搬送され、昨年の約1.3倍に。豊岡市内も同時期に46人が搬送され、約1.2倍となった(いずれも各消防調べ、速報値)。9月に入っても残暑が厳しく、引き続き熱中症への警戒が必要となる。(上田勇紀、井川朋宏)

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