値上げの波は、あらゆるところに押し寄せています。戦後、70年近く市民に愛され続ける店の「あの」人気メニューも9月1日から値上げとなりました。
■宮脇リポート
「広島市内中心部で長年愛されてきたこちらのお店の低価格のサービスですが、きょう9月1日から値上げされ ます。」
広島市中区にある1956年創業の「肉のますゐ」。
古くから親しまれているのが、一日を通して販売している「サービストンカツ」です。
豚バラ肉を薄く切ったトンカツにライスとみそ汁がついたボリューム満点のメニューは、先代の桝井義夫さんが大切にしてきました。
「低価格でお腹いっぱい食べてもらいたい」との思いで、
8月31日までの値段は380円。
しかし、肉や油、小麦粉や卵など多くのものが値上がりする中で、
「思いが詰まった商品をできるだけ長く提供したい」と、苦渋の決断で50円プラスし、430円にすることを決めました。
それでも、開店から客が途絶えることはありません。
■お客さん
「何十年も来ている。50円くらいしれている」
■お客さん
「安くておいしいしボリュームがある。来る。ファンだから。店員さんが
よくしてしてくれるから」
通常は1日で150食から200食ほどの注文がありますが、
値上げ初日となった9月1日もいつもとほぼ同じだけの数が出ているということです。
相次ぐ物価高騰の波は避けられませんが、値上げをしても変わらぬ味と心意気が、これからも多くの人を引きつけそうです。
(2023年9月1日放送)