坂上、村田A級決勝へ 富山競輪富山新聞社杯

A級準決勝で白熱のレースを展開する坂上(4)や村田(1)=富山競輪場

  ●又多は2連勝

 富山競輪のF1シリーズ「富山新聞社杯」の第2日は1日、富山競輪場で行われ、最終第12レースのS級準決勝は稲川翔(大阪)がまくって勝ち切った。地元勢はA級準決勝で坂上忠克(石川)=内灘町出身=、村田祐樹(富山)=黒部市出身=がワンツーフィニッシュし、そろって2日の決勝に進んだ。L級ガールズ予選第2走で又多風緑(石川)=金沢市出身=が初日からの2連勝を決めた。

 この日も地元勢がホームバンクを沸かせた。第5レースのA級準決勝は、前日の初日特選と同様に村田・坂上コンビが先行。残り1周半で山崎航(山口)、木村浩宣(香川)のラインにトップを譲ると、残り1周でまくり村田が先頭を取り戻した。そのままゴールインかと思われたが、最後に坂上が差した。

 デビュー2年目の25歳・村田に、49歳の坂上がベテランの底力を示した。1着でマイクを握った坂上は「未来のスター村田を抜けると思っていませんでした。髪の毛が抜けるのは得意なんですけど」と笑いを誘う余裕も見せた。

 2車単オッズは「村田―坂上」が1.3倍で1番人気に支持された。坂上は「走る前にオッズを見たらしびれました」とファンの期待を力に変えていた。

 第6レースのガールズ・又多は、6番手からラスト1周半で仕掛けて差し切った。目標とする完全優勝(全てのレースを1着で優勝すること)に王手をかけ、スタンドからは「良かったぞ、あしたは優勝だぞ」とエールが送られた。

 富山新聞杯を懸けた2日のS級決勝は、最上級ランクのS級S班に在籍経験のある稲川のほか、初日に1着を取った橋本強(愛媛)や昨年12月にS級初優勝を達成した伊藤旭(熊本)らが名を連ねた。

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