2日、明治安田生命J1リーグ第26節の湘南ベルマーレvs鹿島アントラーズがレモンガススタジアム平塚で行われ、2-2の引き分けに終わった。
最下位の湘南と逆転優勝を目指す鹿島の一戦。湘南は前節から3名を変更。鹿島から期限付き移籍中のDFキム・ミンテは契約上出場が不可に。池田昌生、タリクも外れ、小野瀬康介、奥野耕平、鈴木章斗が起用された。天皇杯から中2日での試合となる中で、勝利を目指す。
対する鹿島は前節から4名を変更。鈴木優磨は出場停止。広瀬陸斗、安西幸輝、樋口雄太も外れ、須貝英大、溝口修平、土居聖真、知念慶が起用された。
最初のチャンスは鹿島。4分、右CKからのクロスが流れると、ボックス手前中央から須貝が強烈なミドルシュート。枠をとらえるが、GK富居がパンチングでセーブする。
鹿島が押し込む中で進むと8分、仲間からの縦パスを受けた佐野がドリブルスタート。バイタルエリアで4人が奪いに行くも、推進力を持った佐野がそのまま右足一閃。ゴール右にシュートが突き刺さり、J1初ゴールを記録した。
先制した鹿島はそのまま押し込んでいく展開に。湘南はロングボールを使うなどして攻め手を見出すが、なかなか上手くいかない。
鹿島はハードな守備を見せて湘南を前進させず。湘南は苦しい時間帯が続いたが、35分に1つのチャンスをものにする。
左サイドで杉岡がボールを運んでスルーパス。これを走り込んだ小野瀬が受けて落とすと、大橋がボックス手前からミドルシュート。低空シュートがゴール左に突き刺さり、湘南が同点に追いつく。大橋は直近のリーグ戦5試合中4試合でゴールを記録した。
追いついた湘南は40分にビッグチャンス。カウンターから大橋が丁寧にいれたアーリークロスに抜け出た鈴木章がGK早川との一対一でループシュート。しかし、これは枠を外してしまう。
大きなチャンスを逃して嫌なムードとなった湘南だったが、43分にその鈴木章が魅せる。畑が敵陣で仲間からボールを奪うと、横パスを受けた鈴木章がボックス手前から右足一閃。対峙した植田の股間を抜けたシュートがネットを揺らし、湘南が逆転に成功する。
湘南がリードを奪って迎えた後半。湘南がリードした勢いのまま押し込んでいく一方で、鹿島は攻撃に勢いをつけていく。56分には、垣田と仲間を下げて、松村優太、アルトゥール・カイキを投入する。
すると67分に鹿島が決定機。ボックス内で縦パスを受けた知念がDFを背負いながらも反転シュート。強烈なシュートはクロスバーを直撃する。跳ね返ったボールがラインを越えたようにも見えた中、VARチェックが行われるが、ゴールは認められない。
鹿島は押し込むと74分には左CKの流れから、ボックス内でボールを拾ったアルトゥール・カイキが強烈なシュート。ディフレクトしたボールが入ったかと思われたが、GK富居が右足のつま先でなんとかセーブしゴールを許さない。
押し込まれ始めていた湘南だったが79分には、大橋が左サイドからロングシュート。ゴールを狙ったシュートは、右隅に向かうがわずかに枠を越えていく。
鹿島は終盤にパワープレーを敢行。昌子源を投入し、植田を前線に置いてターゲットにする。すると88分、右サイドからの広瀬のクロスに植田がダイビングヘッド。競り合った大野の足が顔面に当たると、VARチェックが入り、オンフィールド・レビュー。鹿島にPKが与えられ、アルトゥール・カイキが蹴り込み、鹿島が土壇場で同点に追いつく。
植田のパワープレーという選択が奏功した鹿島。逆転優勝を考えれば勝ち点3が欲しい中で、7分という長いアディショナルタイムで猛攻を仕掛ける。
最後まで湘南も鹿島も勝ち点3を目指したが、2-2のドロー。勝ち点1を分け合う形で終わった。
湘南ベルマーレ 2-2 鹿島アントラーズ
【湘南】
大橋祐紀(前35)
鈴木章斗(前43)
【鹿島】
佐野海舟(前8)
アルトゥール・カイキ(後47)