●「極上 高志の紅ガニ」に2匹
富山湾の秋の味覚を代表するベニズワイガニの初競りは2日、射水市の新湊漁港で行われた。初日は例年より3割少ない約2100匹の水揚げとなったが、鮮やかなカニが競り場に「紅色のじゅうたん」を広げ、港が活気づいた。重さ1キロ以上で甲羅の幅14センチ以上の「極上 高志の紅ガニ」には2匹が該当した。
漁は1日午前0時に解禁され、2日に新湊漁協所属の3隻が沖合約20キロに仕掛けたかごを引き揚げた。同漁協によると、全体的に大きさや形などの状態が良かったため、浜値は例年の2倍となった。重さ800グラム以上の基準を満たす50匹には同漁協のタグが付けられた。漁は冬にかけて最盛期を迎え、来年5月ごろまで続く。
初水揚げした「久栄丸」の塩谷久雄さん(62)は「昨年は数も少なかったので不安だったが、思ったより大きなカニが捕れてよかった」と話した。新湊漁協の塩谷俊之組合長(66)は「鮮度が良い新湊産のカニを多くの人に味わってほしい」と期待を寄せた。