「那須水害」から25年 県と那須塩原市が総合防災訓練 豪雨災害対応学ぶ

土砂災害現場を想定して行われた救助訓練=3日午前10時5分、那須塩原市黒磯

 栃木県と那須塩原市は3日、同市黒磯の那珂川河畔公園で総合防災訓練を行い、医療や電力などのライフライン関係機関、企業を含めた約100団体、千人以上が大規模災害発生時の対応や連携などを確認した。

 今年は「那須水害」発生から25年の節目に当たる。記録的な豪雨で河川の増水や土砂崩れが発生、家屋の倒壊などの被害も出ている状況を想定し、初動や救助などの訓練を行った。

 災害現場での捜索・救出訓練では、県消防防災ヘリ「おおるり」も出動し、川の中州に取り残された2人を救出。消防や警察も連携し、車の屋根を切断したり、倒壊した家屋の屋根に穴を開けたりして被災者を助け出した。避難所への緊急物資の供給、電気やガスのライフライン復旧などにも取り組んだ。

 訓練本部長を務めた渡辺美知太郎(わたなべみちたろう)市長は「市内外のさまざまな機関と連携できたことは大きな教訓となった」と講評した。

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