●伝統継承、意気込み新た
小矢部市石名田地区で3日、5年に1度の獅子舞巡行行事が行われ、女児を含む大谷小児童7人が勇壮な舞を披露した。7人はいずれも今回が初舞台で、7月中旬から練習を重ねてきた。地元住民らは伝統の継承へ意気込みを新たにするとともに、7人の活躍に拍手を送った。
7人は「ぼんぼこ」「やっさ振り」などを軽快に舞った。踊り手は本来、男児のみに限られていたが、児童減少のため前回の2018年から女児の参加を認め、今回は3人が加わった。
6年の熊谷心陽(こはる)さん(11)は「手足の動きなど覚えることが多かったが、地域の人に元気になってもらえて良かった」と声を弾ませた。
石名田の獅子舞は、1900(明治33)年に砺波市江波地区から伝わったとされる。一時中断した時期もあったが、四十数年前に復活した。地元住民の負担を考慮する一方で、地元の小学生が少なくとも一度は踊り手を体験できるよう、5年間隔で巡行している。
巡行行事は2日から2日間行われ、1902年に一帯の水落、道明、石名田、柳原の神社が合祀した正得神社を含む計約40カ所を巡った。
石名田獅子舞実行委員会の長瀬克彦会長(51)は「子どもたちが練習熱心で、全ての演目を覚えてくれた。2日間で住民同士の距離も近くなった」と話した。
●改築の手水舎、住民に披露
3日は同神社の秋季例大祭も営まれ、装いを新たにした手水舎が披露された。改築工事の棟梁を担った井川心(じん)さん(20)=高岡市金屋町、となみ野建築=に感謝状が贈られ、住民とともに記念写真に納まった。