三重県伊勢市で伊勢神宮に供える米を収穫する、抜穂祭(ぬいぼさい)が古式に則って行われました。
伊勢神宮では、毎年10月に1年で最も重要な祭りである「神嘗祭(かんなめさい)」が行われ、その年の最初に収穫された米を、天照大神(あまてらすおおみかみ)に捧げます。
神宮神田では4日、神嘗祭などに奉納するための米を収穫する抜穂祭が、神宮大宮司や米作りに携わった農家の人たちが見守る中行われました。
豊かな実りに感謝する祝詞が読み上げられた後、烏帽子に白装束姿の「作丁(さくてい)」と呼ばれる人たちが田んぼに入り、神職から授けられた「忌鎌(いみがま)」を使って稲を刈り取ります。
そして刈り取った稲から穂を一本ずつ抜き取り、束にして抜穂を作りました。
抜穂は100束以上作られ、外宮や内宮で保管された後、神嘗祭などの大きな儀式で神前に奉納されます。