京アニ放火殺人の裁判員裁判、143日間の長期審理開始へ 遺族が直接質問も

京都地裁

 36人が死亡した京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件で、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判が5日、京都地裁で始まる。予備日を含めて計32回の期日が指定され、143日間に及ぶ長期審理となる。

 関係者によると、審理は主に(1)事件を起こした経緯や動機(2)刑事責任能力(3)量刑-の順で進む。最大の争点となる責任能力に関し、精神鑑定をした医師の証言などがあり、11月上旬に検察官と弁護人が意見を述べる「中間論告」と「中間弁論」を行う。その後、情状面の審理を踏まえた「最終論告」「最終弁論」が12月上旬にあり、結審する予定。判決は来年1月25日。

 多数の遺族らが被害者参加制度を利用し、被告に直接質問したり意見を述べたりする機会が設けられる。

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