長崎で「ドローンサミット」 9月7日、8日にシンポや展示会 国内初の100キロ長距離物流も

 ドローンの社会実装に向けた自治体や企業の連携を国主導で促す「第2回ドローンサミット」が7、8の両日、長崎県長崎市尾上町の出島メッセ長崎で開かれる。ドローン活用に関するシンポジウムや展示会がある。8日には、国内初となる100キロ超えの長距離物流として、五島-長崎両市間でデモフライトがある。
 サミットは経済産業、国土交通両省が全国の自治体と開き、ドローンや「空飛ぶクルマ」の社会実装へ機運醸成を図る。昨年9月の兵庫県に続き、離島を中心にドローン活用の実証実験やサービスが活発な本県が開催地に選ばれた。
 シンポでは、有識者によるセミナーや自治体によるパネル討議などを予定。長崎大副学長でロボット工学が専門の山本郁夫教授らが基調講演する。航空小説を多く手がける作家、未須本有生さんが「空の次世代を担う人たちへ」と題し、俳優の塩田みうさん(いずれも長崎市出身)と対談する。
 デモフライトは、五島市で固定翼型ドローンを使った医薬品配送サービスを展開する企業「そらいいな」が実施。県庁前の海では、自律型無人洋上中継機のデモ航行がある。
 ドローンや半導体、情報通信技術(ICT)の関連事業者による展示・商談会「ながさきデジタルDEJI-MA産業メッセ2023」と「ながさき半導体産学コネクト」も同時開催。空飛ぶクルマの実機展示やドローン操縦体験など計82ブースが出展する。
 観覧はいずれも無料だが、特設サイトで事前登録が必要。県は約5千人の来場者を見込む。県デジタル戦略課は「離島が多い本県が、ドローンの実証フィールドとして注目されると期待している。事業者間のつながりが増え、社会実装が進む機会となってほしい」としている。

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