「ママを手助け」一時預かり新生児から 大分市の助産師・竹上さんが受け入れ【大分県】

一時預かりの利用者と談笑する竹上智香さん(左)=大分市明野北

 【大分】大分市明野北の助産師、竹上智香さん(37)は、自宅で営む産前産後ケアサロンで、生後0カ月からの一時預かり(託児)を受け入れている。ベビーシッターとして利用者の自宅に出向いての預かりなどにも柔軟に対応。新生児期の預け先がなく外出のしづらい女性らをサポートしている。

 保育士、幼稚園教諭、産婦人科で助産師として働いてきた。新生児からの一時預かりを始めたのは自身の経験から。2021年10月に次男(1)を出産した直後、新型コロナウイルス禍ということもあり、上の子の学校行事に参加する際、一時預かりをしている施設や行政の事業を探した。首のすわる生後3カ月ごろからだったり、新生児の利用対象が限定されていたりで、見つけることができなかったという。

 「同じように困っているお母さんたちを手助けできたら」。認可外保育施設として市に届け出をし、昨年4月、産前産後ケアサロン「titi(ティティ)」を開業した。

 事前登録などの必要はなく、空きがあれば当日でも利用できる。預かり中の授乳や排せつの回数を記録して伝える他、子どもの様子を写真に撮って送るなど、「利用しやすく、安心して預けられるように」と心を配る。預かりは1歳まで。

 同市希望が丘の会社員、佐藤恭子さん(33)は長女の楓夏ちゃん(11カ月)が生後6カ月の時から、自身の体調が悪い時やリフレッシュしたい時に利用。「アットホームで実家に預けているような安心感がある」と話す。

 子どもを預けて外出せずに竹上さんとおしゃべりしたり、横になって休んだりして過ごすことも可能。お母さんが授乳などの相談をすることもある。

 「子育ての最初の1年は本当に大変で、1人で頑張りがち」と竹上さん。自身も出産後のホルモンバランスの乱れや疲れからメンタルが弱り、産後うつ状態になった経験があるという。「ここに預けにくることで悩みなども吐き出し、育児を楽しんでほしい」と願いを話した。

<メモ>

 預かりは月~金曜日(祝日を除く)の午前8時半~午後4時半。1時間(1500円)から利用できる。泊まりは不可。予約可能日など詳細はサロンのホームページで確認できる。問い合わせは090.5096.9499。 

© 有限会社大分合同新聞社