カフェや観光でにぎわいを 長崎港・元船地区の整備構想 県が施設配置計画案を提示

元船地区の主な施設の配置計画案

 長崎港ターミナルや物流、商業施設がある長崎県長崎市元船地区のあり方を考える「長崎港元船地区整備構想検討会議」(議長・馬場裕子副知事)の第2回会合が6日、同市内であり、県はカフェやレストラン、観光施設などを想定する「にぎわい施設」や立体駐車場、広場などの施設配置計画案を示した。
 計画案では、元船C棟上屋(ドラゴンプロムナード)や隣接するB棟上屋は撤去。東側ににぎわい施設を整備し、西側の新上屋に物流機能を置く。大波止ビルも解体し、おくんち広場とする。長崎港ターミナルビル駐車場も、にぎわい施設や駐車場の複合施設に建て替えるとしている。
 整備に当たっては、PFI(民間資金活用による社会資本整備)手法の導入を検討しており、今月から民間事業者へのサウンディング調査を開始。パブリックコメントなどを経て、年度内に整備構想を策定・公表する。
 会合で委員からは、長崎駅など周辺施設間での回遊性向上や大人数の観光客に対応できる施設などを求める意見が出た。
 県によると、同地区にある元船C棟上屋や大波止ビルなどの施設は老朽化が進行。渋滞やにぎわい不足などの課題もある。このため県は同会議で、一帯を「国内ターミナル機能」と「観光・交流機能」の2エリアに分け整備し、埠頭(ふとう)機能強化や臨海部のにぎわいを創出する構想を示していた。

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