吉野ケ里発掘調査の裏側のぞく「バックヤードツアー」 11月5、19日に

収蔵されている吉野ケ里遺跡からの出土品。復元された弥生土器に触れる体験を予定している

 佐賀県は、国指定特別史跡・吉野ケ里遺跡(神埼市郡)の発掘調査について深く知ってもらう「バックヤードツアー」を11月5、19の両日に初めて開く。9月23日に再開される発掘調査の現場に加え、収蔵された出土品を見ながら実測や復元、保存について理解を深めてもらう。参加無料だが、事前申し込みが必要。

 両日とも午前10時半、午後2時の2回で、それぞれ約1時間半を予定。出土品では、4月に見つかった弥生時代後期~終末期の石棺墓(せっかんぼ)に載っていた「×」の線刻入りの石ぶたを間近で見られる。出土した場所が細かく書かれてた土器片、実測後に復元された弥生時代の甕棺(かめかん)などを見学する。弥生土器、石包丁などに触れる体験も予定する。

 特設サイト「ナゾホルよしのがり」で1日から申し込みを受け付けており、11月5日分は10月15日まで、11月19日分が10月29日までで締め切る。定員は1回当たり20人程度で、応募者多数の場合は抽選となる。

 吉野ケ里の発掘調査は昨年度、10年ぶりに実施され、日吉神社参道の北側から調査し、弥生時代の甕棺墓列を確認した。本年度は南側を調査している。

 県文化財保護・活用室は「専門職員が丁寧に解説する。普段はなかなか立ち入れない場所で見ていただければ」と呼びかけている。(大田浩司)

© 株式会社佐賀新聞社