新庄東高に「起業家」コース、来年度に開設 山形大が支援、地域課題解決へ人材育成

協定を結んだ田宮邦彦新庄東高校長(右)と小野寺忠司山形大アントレプレナーシップ教育研究センター長=山形市・山形大小白川キャンパス

 新庄市の新庄東高校(田宮邦彦校長)は来年度、山形大の支援を受けて「アントレプレナーシップ(起業家精神)教育コース」を開設する。在学中に起業を経験し、地域課題を解決できる人材育成を目指す。同大によると、高校に起業家コースを設置するのは東北で初の試み。

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 連携協定を結んだ山形大アントレプレナーシップ教育研究センター(小野寺忠司センター長)が、指導する高校教員の育成、コース開設に向けたカリキュラムの検討、教育プログラムの提供などを行う。

 新コースの定員は15人。生徒は起業家精神やビジネスデザインを学ぶほか、海外でインターンシップを経験する。積極的にビジネスコンテストに参加し、英語教育にも力を入れる。

 田宮校長によると、これまで同センターのプログラムに参加した生徒が起業に成功し、後に続きたいという後輩も出てきた。新コースをトップランナーとして学校全体のレベルアップを図る狙いがあるという。

 小野寺センター長は、人口減少が進む地方の課題をグローバル目線で解決し、新たな事業を生み出す人材が求められていると指摘する。そのために「起業家精神を身に付けることが大切」と話す。

 田宮校長は「今までにない、革新的なコースに仕上げていきたい。生徒がここで学びたいと思うような教育を展開し、山形だけでなく、世界に飛び出す面白い生徒をたくさん輩出したい」と話している。

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