大分大付属小の矢野さんが全九州珠算選手権で初優勝 小学生部門、県勢5年ぶり【大分県】

全九州珠算選手権の小学生個人総合で優勝した矢野希歩さん=大分市長浜校区公民館

 【大分】大分市の大分大付属小6年の矢野希歩(きほ)さん(11)が第72回全九州珠算選手権大会(8月・佐賀市)の小学生部門個人総合で初優勝した。兄が通う中藪そろばん教室(同市)で珠算を始めて8年目。満点(500点)で決勝に進み、集中力を発揮した。同部門の優勝は県勢として5年ぶり。

 4歳の時、兄を見て「楽しそう」と教室に入った。自宅でも毎日、そろばんをはじき、生活の一部になった。同小2年時に兄と一緒に全九州大会の団体戦に出場したが、満点を取れなかった。「次こそは」と雪辱を誓い、練習を重ねた。

 全九州大会は新型コロナウイルス禍の影響を受け、4年ぶりに実施。小学生部門には107人が出場。掛け算、割り算、見取り算、暗算の4種目で満点を取った矢野さんら8人が決勝に進んだ。緊張感が漂う中、見事に頂点に立った。

 「優勝できるとは思わず、びっくりした。周りを気にせず、自分のことだけに集中した」と振り返る。今年は読み上げ算とフラッシュ暗算で共に9段の検定試験にも合格した。母の仁子(いつこ)さん(46)は「数字が好きで、毎日計画を立てて取り組んでいる」と話す。

 指導する中藪久美子さん(日本珠算連盟全九州連合会長)は「一生懸命でやる気があり、言われたことをきちんとできる」と評価する。矢野さんは「中藪先生が分かりやすく教えてくれる。将来は自分もそろばんの先生になりたい」と笑顔を見せた。

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 全九州珠算選手権大会で県勢のその他の入賞者は次の通り。

 =団体=▽小学生 (2)大分大付属小(3)大分市大在小、由布市由布川小

 =個人=【総合】▽小学生 (2)三股瑠莉(大分市城南小)▽中学生 (2)石川巧真(大分大付属中)▽高校・一般 (2)清家香穂(大分大)【読み上げ暗算】▽小学生 (2)矢野希歩、野仲美羽、古長寧織(以上、大分大付属小)(3)丸山大智(同)▽中学・高校・一般 (3)石川巧真【読み上げ算】▽小学生 (2)野仲美羽(3)那賀姫香莉(大分市金池小)▽中学・高校・一般 (2)石川巧真【満点者】矢野希歩、三股瑠莉

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