青森県内6市 20代人口が20年間で半減 青森54%、佐井・深浦80%

 青森県内で減少が著しい20代の人口の推移を東奥日報が市町村別に集計した結果、県内10市のうち6市が2002年からの20年間で20代が半数以下になっていたことが分かった。県庁所在地の青森市も54.07%減の状況。佐井村と深浦町では減少率が80%を超えていた。40市町村のうち、20代が増えた市町村はなかった。

 県が毎年10月1日時点でまとめている県推計人口を基に集計した。県全体の20代の減少率は48.87%。市町村別集計は、合併前の旧市町村単位の02年のデータを合算し、22年の人口と比較した。

 20代の減少率は市部全体で47.55%、町村部では54.10%。市で減少率が最大だったのは、05年に5町村が合併してできたつがる市の59.30%だった。

 市部でつがる市に次いで減少率が大きかったのが青森市で、02年に4万419人いた20代は、22年に1万8564人になった。県庁所在地で町村部と同程度に減少が進んだことについて、西秀記市長は取材に「市内は(転出が転入を上回る)社会減が多く、事業所数の減り幅も大きいというデータはつかんでいたが、ショッキングな数字。減少の背景を調べないといけないが、地元に残って働きたいと思える仕事づくりや、地元に対する誇りを醸成する取り組みを進めたい」と語った。

 県内で最も20代の減少率が大きいのは佐井村の81.09%。深浦町80.39%、外ケ浜町74.89%、平内町68.14%が続いた。

 一方、減少率が最も小さいのは六ケ所村の22.75%だった。核燃料サイクル施設が立地し、関連産業を含め若い世代の雇用の場があるためとみられる。ただ、22年の同村の20代人口は男性871人に対し、女性375人で、男女の差が大きい。原発が立地する東通村や大間町でも、女性は男性の半数以下だった。

 六ケ所村、六戸町(32.34%)、おいらせ町(33.29%)、弘前市(37.48%)、三沢市(38.04%)の5市町村は、減少率が30%台以下だった。

© 株式会社東奥日報社