ラグビーワールドカップ(W杯)フランス大会が日本時間9日未明に開幕し、日本代表は10日夜に初戦のチリ戦を迎える。2015年大会で強豪南アフリカに歴史的勝利を挙げ、日本開催の19年大会は初めて8強入りし、今回も期待は高まる。県内で競技に取り組む小中高生は「格上に勝つジャイアントキリング(番狂わせ)をして」「ベスト4に入って」と活躍を願い、大好きなラグビーの魅力を多くの人に知ってほしいと話した。
東根市を拠点とするラグビースクール「ラグビークラブナイツ」には4~14歳の男女30人が所属し、ミニラグビーなどに励む。メンバーは日本代表への関心が高く、19年大会の活躍に刺激を受け競技を始めたという同市小田島小6年の保科至君(11)は「ディフェンス力を高めて4強入りしてほしい」。自身も代表入りを夢見ており、今大会開幕戦を見て「キック、パス、ランの技術を身に付けたい」とやる気を高めた。
県内中学校で唯一のラグビー部がある山形一中は部員10人が日々練習する。中学ラグビーは12人制で、試合は相手校からメンバーを借りて臨む。主将の3年阿部壬葵さん(14)は「日本は予選リーグで全勝し、優勝を目指してほしい」とし「ラグビーは全員で力を合わせて相手ゴールに迫るのが楽しい。W杯が盛り上がり、したい人がたくさん増えてほしい」と話した。
山形南高校ラグビー部2年の伊藤夏広さん(17)は日本代表で姫野和樹主将に注目。「(相手からボールを奪う)ジャッカルに期待する。イングランドにも勝って」とエールを送った。
山形中央高では、男子部員18人に加え、女子部員として3年小林海さん(18)が所属。女子ラグビー東北選抜に選ばれ各種全国大会に出場している。19年W杯はラグビーを詳しく知らない友人も一緒に盛り上がったといい、「女子の競技人口は本当に少ない。W杯が興味を持つきっかけになってくれたらうれしい」と語った。