残暑と夏バテ「旬の野菜」で乗り切って 病院管理栄養士がレシピ紹介

残暑と夏バテを乗り切る野菜料理を紹介した健康教室(京都市山科区・本願寺山科別院)

 洛和会音羽病院(京都市山科区)が、残暑と夏バテを乗り切る野菜の力を紹介する健康教室を本願寺山科別院(同区)で開いた。同病院栄養管理室の管理栄養士、三宅奈穂さんが野菜の取り方などについてアドバイスした。

■高栄養で新鮮、安価 ビタミンも豚肉や納豆で

 三宅さんは、夏バテによる食欲不振や消化機能の低下、睡眠不足、それらが重なっての慢性的な疲労で、免疫力や抵抗力が低下し、高齢者はサルコペニア(筋肉減少と筋力低下)のリスクが高まることを説明。「そうならないために食事や運動が大事」と強調した。

 糖質をエネルギーに変えるビタミンB1を多く含む豚肉や玄米など、脂質をエネルギーに変えるビタミンB2を多く含むレバーや牛乳、納豆などの食材を紹介するとともに、「旬の野菜は栄養価が高く、新鮮でおいしい。値段も安い」として、夏が旬のナスやトマト、シシトウ、ピーマン、秋が旬のキノコ類やゴボウ、ニンジン、サツマイモ、サトイモの料理を勧めた。

 野菜たっぷりの副菜レシピの紹介があり、同区の「うつみ農園」が野菜を提供した「夏野菜のさっぱり煮」を参加者が試食した。豚肉からビタミンBが取れ、油で炒めるのでビタミンAの吸収も高まるという。このような副菜小鉢を「1日5品ほど食べるのが理想的」という。

【夏野菜のさっぱり煮】

【材料】(2人分)
合いびきミンチ(ウインナーでも)50グラム、ナス中1本、トマト1個、キュウリ1/2本、白菜キムチ(白菜漬けでも)40グラム、ショウガすりおろし1/2片分(チューブで小さじ11/2ほど)、ごま油小さじ2、酢小さじ1、鶏がらスープのもと(中華だし)小さじ1

【作り方】
(1)トマトは一口大、ナスは1センチのさいの目切り、キュウリは輪切りにする。
(2)鍋にごま油とショウガを熱して香りが出たらミンチを炒める。ミンチの色が変わったらナスを加えて油が回るように炒める。
(3)トマト、キュウリ、キムチ、水1カップを加えて煮立ったら弱火にして4~5分煮た後、酢とスープのもとを加えてさっと煮る。

ナスとシシトウのみそ炒め

【材料】(2人分)
ナス2本、豚細切れ50グラム、シシトウ5~10本、ごま油大さじ1、合わせ調味料(みそ大さじ2、みりん大さじ2、酒大さじ1、片栗粉小さじ1/2)

【作り方】
(1)フライパンにごま油を熱して豚肉、ナス、シシトウを炒める。
(2)調味料をまぜ、フライパンに加えてまぜ合わせる。

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