“古希超え”バンドが集い、追悼コンサート 青春グループサウンズ奏でる 17日に宇都宮で開催

本番に向けて音合わせをする発起人の鴻巣さん(左端)ら「OGサウンズ」のメンバー

 70歳以上のメンバーがいる宇都宮市内の“古希超え”バンドが一堂に会し、市東生涯学習センターホールで17日、コンサートを開く。天国に旅立ったバンド仲間の追悼を兼ね、「追悼ウエスタンカーニバル」と銘打ち青春のグループサウンズの音色を響かせる。

 発起人は市内を中心に活動するアマチュアバンド「OGサウンズ」ベース担当の鴻巣竹夫(こうのすたけお)さん(71)=那須烏山市志鳥。年を重ね、親しかった同世代のバンド仲間が一人、二人と旅立っていく中、追悼を兼ねて青春時代のように思い切り楽しもうと提案。同バンドのリーダー鈴木一弘(すずきかずひろ)さん(70)=宇都宮市山本2丁目=が、市内のバンドに声をかけた。

 市内六つの古希超えバンドが、ザ・ベンチャーズ、ザ・ビートルズ、ザ・スパイダース、加山雄三(かやまゆうぞう)さんらの往年の名曲を順に披露し、フィナーレでザ・ワイルドワンズの「想い出の渚(なぎさ)」などを全員で奏で、歌う。

 鴻巣さんたちは、子どもの頃にベンチャーズの来日などで「エレキブーム」が到来し、グループサウンズに夢中になった世代。中学時代は丸刈りだったが、高校で髪を伸ばし「不良」と呼ばれながらも、エレキギターを担いでバンド活動に熱中した。鈴木さんは「同じ頃にフォークソングもはやり、反戦などを歌にしたが、僕らはずっとグループサウンズで来た。全員がボーカル。生の楽器が奏でる音とコーラスが美しい」と魅力を語る。

 そんな当時の青年たちもいまや古希超え。バンドという趣味が人生に活力を与えてくれたといい「バンドは仲間がいないと成り立たない。この年になるといつまで活動できるか分からないので、一緒にできる喜びを分かち合いたい」と鴻巣さん。当日は、仲間たちと青春の音色を天国に届ける。

 コンサートは午後3時~6時30分。入場無料。事前申し込み不要。(問)鈴木さん090.3502.5831。

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