温泉宿、コワーキングの場に 西和賀で北上の企業が整備

温泉旅館を活用した交流拠点を整備した種岡桂子さん(右)と高橋裕子さん

 地域と協働した活性化事業を手がける北上市の祭り法人射的(種岡桂子社長)は、西和賀町の温泉旅館の一角をリノベーションした交流拠点を整備した。宿泊・観光しながら、作業スペースを共有するコワーキングの場として開放する計画。ふるさと納税のPR業務を受託してきた蓄積を生かし「都市部のクリエーターを招き、地元企業とのマッチングの場にしていきたい」と展望する。

 往事は団体旅行でにぎわいを見せた湯本温泉。旅館山田屋の六畳二間が白とエメラルドグリーンを基調とした空間に生まれ変わった。改装作業を担った同社のデザイナー高橋裕子さん(43)は「近所の皆さんから『にぎやかになってうれしい』と歓迎された。西和賀を楽しむ場としたい」と意気込む。

 同社は昨年度まで町のふるさと納税のPR業務を受託しており、湯本地区公民館内にオフィスを設けていた。新規展開として、昨年12月末に新オーナーの元で素泊まり施設として再出発した山田屋の空きスペースを活用。5~6月に手弁当で改装した。

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