「不適切な盛り土」広島県の現地調査始まる 最大の浸食箇所は長さ約100m ボーリング調査や地下水位観測で安定性を解析へ 広島市安佐南区上安町

広島市安佐南区上安町にある「不適切な盛り土」について、広島県は、安全性を把握するための現地調査を始めました。

現地調査を行ったのは広島県から委託された業者の10人です。初日の11日は、盛り土ののり面の現状を目視で確認したり、ボーリング調査の位置を決めるための測量をしたりしました。

業者の男性
「この先あたりがボーリングの位置になります」

2年前の静岡県熱海市での土石流災害を受けた全国総点検では、広島県内の20か所で「不適切な盛り土」が確認されました。

このうち安佐南区上安町の盛り土は所有者が特定されておらず、一部が浸食されているためふもとの住民から不安の声が上がっていました。こちらが最も大きい浸食箇所で、長さおよそ100m、幅は最大で2.5mにわたって浸食されているということです。

広島県森林保全課 小笠原貞夫 治山担当監
「この盛り土の安定度をしっかりと調べることによって、地域住民の皆様の安全・安心を図っていく、それが一番の目的であります」

広島県は盛り土の深さや固さを調べるボーリング調査や土質試験、地下水位の観測を行った上で、盛り土の安定性を解析することにしています。調査は来年3月まで行われる予定です。

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