【台風13号】茨城・日立市役所、業務再開 罹災証明の受け付け開始 停電解消

罹災証明書の申請受け付けが始まった日立市役所=同市助川町

台風13号による大雨で浸水し、停電が続いていた茨城県日立市役所の電源設備が11日までに復旧し、窓口業務が本格的に再開した。市民課では被災者が公的支援を受けるために必要な罹災(りさい)証明書の申請受け付けも開始。泥で汚れた庁舎脇の駐車場では、同日も職員が洗浄作業などに追われた。

市役所は8日夜、庁舎西側を流れる数沢川が氾濫して地下1階が浸水し、受電設備などが水に漬かって停電。証明書発行の窓口業務などができなくなり、災害対策本部も近くの消防本部に一時的に移転した。

市は電源機器の復旧作業を進め、9日夕に停電は解消。同本部は10日から市庁舎に戻り、市民課も同日朝から本格的に窓口業務を再開した。庁舎正面入り口脇には証明書の申請を受け付ける特設窓口を開設し、職員が対応に当たった。

市役所近くの事務所が床上浸水したという女性(38)は同日、証明書の申請で来庁。数沢川の氾濫を「川の細さとカーブが気になっていたが、まさかという思い」と語り、「事務所を開けられるよう急いで土日に片付け作業をした。役所も再開してよかった」と話した。

証明書の申請は支所でも受け付けており、市は11日から申請に基づいて被害状況を確認する現地調査に着手。市役所は、停電が解消されたものの、浸水の影響で一部のエレベーターとトイレが使用できない状況で、市は復旧作業を急いでいる。

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