マーカス・アームストロングがチップ・ガナッシ・レーシングと契約延長。来季はオーバルにも出走

 9月7日、NTTインディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシングはマーカス・アームストロングとフルタイムドライバーとして複数年の契約延長を行ったと発表した。

 アームストロングは今季、佐藤琢磨とマシンをシェアしており、ロード/ストリートコースはアームストロング、オーバルは佐藤琢磨が11号車をドライブしていたが、来季以降はアームストロングがサーキットの形式を問わず全レースに参戦することとなる。

 ルーキーのアームストロングはインディカー参戦初年度である今シーズン、ロード/ストリートレースのみの参戦で計214ポイントを獲得してルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

 ニュージーランド出身で今年23歳となるアームストロングは、今季はロードレースとストリートコースレースのみに出場し、11レースを通じてトップ8フィニッシュを4回記録している。

第10戦のトロントでは今季最上位の7位を獲得

 アームストロングは、9月13日にテキサス・モーター・スピードウェイで予定されているテストで初めてインディカー・シリーズのマシンをオーバルで運転する予定だ。

 契約延長の決まったアームストロングは、「来年以降もチップ・ガナッシ・レーシングで走り続けられることを非常に誇りに思う」と語った。

「非常に才能があり、経験も豊富なこのチームとともに、インディカー・シリーズのチャンピオンシップで最高レベルで戦うことができると信じている。チーム代表のチップ・ガナッシが、僕にインディカーに適応する時間を与えてくれ、おかげで今季は良いシーズンを送ることができた。チームがあらゆる面で私を助けてくれたことにとても感謝している」

「この1年間、チームメイトやダリオ(フランキッティ)を含む素晴らしい人々からさまざまな学ばせてもらった。チームメンバーみんなから受けた多大な支援にとても感謝している。シーズンも終わりが近づいてきたので、この教訓を結果につなげたいと思っているよ」

「来年からは、初めてオーバルでレースに参戦することになるが、それはエキサイティングな挑戦であり、すぐに習得できるはずだと確信している。今年は、インディアナポリス500マイルレース(インディ500)の開催期間中はずっとエンジニアリングオフィスかピットスタンドで過ごし、オーバルレースに慣れることに努めた。インディ500は、僕にとってとても興奮する挑戦だ」

 チップ・ガナッシ・レーシングのマネージング・ディレクターであるマイク・ハルは、契約延長を決めたアームストロングについて次のように語った。

「彼のレースの戦い方を見ていて、すでに勝ち方を心得ている様子が見て取れた。彼はチップ・ガナッシ・レーシングのインディカーのフルタイムドライバーになる準備ができているよ」

「これは、ルーキー・オブ・ザ・イヤーの獲得を追求する姿を見ても明らかだ。また、彼はチームメイトからも勝利を達成するための方法を学んでいると言える」

「来季からは、世界最高レベルのオーバルレースにも参戦することになる。我々は、マーカスとのインディカー・シリーズにおける成長と、必ず訪れるであろうチャンスによって生まれる長期的な関係を楽しみにしているよ」

ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したマーカス・アームストロング(チップ・ガナッシ)

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