反攻に適した天候、30~45日 米軍統参議長、冬は困難との見方

ウクライナ東部ドネツク州で、ロシア軍を砲撃するため準備するウクライナ軍の自走りゅう弾砲=11日(ロイター=共同)

 【キーウ共同】米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は12日までに、ウクライナ軍の反転攻勢について雨で大地がぬかるみ前進が困難になる秋を念頭に「戦闘に適した天候はおそらく、あと30~45日残されている」と語った。寒さが厳しい冬になれば、さらに進軍が困難になるとの見方を示した。英BBC放送が報じた。

 ミリー氏はウクライナ軍の反攻について着実に前進していると評価しつつも「達成しようとしていることをまだ成し遂げていない」と指摘した。

 ロシアが占拠したザポロジエ原発がある南部エネルゴダールには11日にウクライナの無人機6機が飛来し、うち4機がプーチン政権与党「統一ロシア」の事務所付近などに落下した。ロシア国営原子力企業ロスアトムのリハチョフ総裁は12日、攻撃は今月10日開票の議会選実施に対する報復だと指摘、人的被害はなかったと説明した。

 英国防省は11日、ロシア軍が今年末までに42万人の兵士を動員するとみられ、ロシア経済の人手不足に拍車がかかると指摘した。

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