「電気工事コンテスト」で優勝 栃木工業高の飯村さん 県勢では16年ぶりの頂点

関東甲信越地区電気工事コンテストで優勝した飯村さん

 【栃木】栃木工業高電気科3年飯村太海(いいむらひろうみ)さん(18)が8月、千葉県印西市で開かれた電気系学科の高校生が電気工事の技術を競う本年度の「関東甲信越地区電気工事コンテスト」で優勝を果たした。同コンテストで同校の優勝者は初めて、県勢では16年ぶり。11月に佐賀県で開かれる第23回高校生ものづくりコンテスト全国大会への出場を決めた飯村さんは「たくさんの人の支えがあって出せた結果。全国大会でも優勝したい」と意気込んでいる。

 同コンテストは電気工事の技術向上や電気技術者の育成を目的として、関東甲信越の電気系の学校関係者で構成する研究会が毎年開催している。今年は8都県13校から16人が出場した。

 出場者に課せられたのは、縦横約1.8メートルの板にブレーカーや電線管などを取り付けて一般家庭にあるような屋内配線を図面通り完成させる課題。2時間の制限時間の中で、施工の正確性や仕上げ具合、作業態度などが総合的に審査された。

 宇都宮工業高で7月に開かれた県大会では13人中2位だった飯村さん。夏休み中は午前と午後に計4時間、配線工事の練習に連日打ち込み、大会当日に発表される施工条件にも対応できるよう万全を心がけた。

 コンテスト当日は制限時間の20分前におおむね作品を完成させ、全体的な配線の美しさにも気を配り頂点に輝いた。顧問の小林美樹雄(こばやしみきお)教諭(52)は「諦めない粘り強い姿勢が長所。本番では一番のパフォーマンスを発揮してくれた」とたたえた。

 飯村さんは将来、電気工事士を目指している。全国大会に向けて「関東代表という思いを背負って本番に挑み、優勝を目指したい」と話している。

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