国際市場で販路開拓へ 茨城県がベンチャー後押し

米企業ERAのムラット・アクティハノル氏(左)に自社の事業を紹介する企業の参加者=県庁

茨城県は12日、国際市場での販路開拓や資金調達を目指すベンチャー企業の支援事業に関連し、キックオフイベントを県庁で開いた。茨城県にゆかりのある4企業が事業に参加。米国でワークショップを開いたり、投資家向けのプレゼンを行ったりする。

県は2019年、創業間もないスタートアップ企業への投資や研修プログラムの提供を行う米企業「アントレプレナー ラウンドテーブル アクセラレーター」(ERA)と覚書を締結。企業の資金調達や新規事業を後押しする事業を行っている。今年で5年目。

事業は「グローバルアクセラレーションプログラム」と題し、参加企業は10月16日~11月3日にオンラインで事前研修し、同13~17日には米ニューヨークでメンターとの会議や投資家などへのプレゼンを行う。事業の企画運営はジェトロ茨城が務める。

キックオフイベントでは、参加企業が自社事業を紹介。柔軟で熱や電気をよく伝えるグラフェンや、超断熱エアロゲル素材の研究開発など多彩な内容がお披露目された。ジェトロの担当者は、巨大な商業集積、消費市場というニューヨークの特徴を説明した。

企業関係者はイベント後、大井川和彦知事と面談。ERAのムラット・アクティハノル氏は「ポテンシャルの高い企業を支援したい」と話した。大井川知事は「世界を変えていく企業が茨城から育ってほしい」と参加企業の背中を押した。

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