教諭×デザイナーの夫婦が子ども向けプログラミング教室、福井県大野市でボランティア 規模拡大へクラファン挑戦

寄付を呼びかける「大野市プログラミングクラブ」代表の金原陽子さん(右)と夫の慎二さん=福井県大野市稲郷の「トモルカフェ」

 福井県大野市の30代夫婦がボランティアでプログラミングクラブを立ち上げ、市内の子どもたちにプログラミングを教えている。「プログラミング教育は正解がひとつではない。主体的な学びを身に付けてもらいたい」とし、規模拡大や機材充実を目的に福井新聞社などによるクラウドファンディング(CF)サービス「ミラカナ」を活用して資金を募っている。

 夫婦は3年前に愛知県から大野市に移住した同市出身のウェブデザイナー金原陽子さん(33)と同市開成中学校理科教諭の慎二さん(33)。小学校では2020年度からプログラミングが必修化されたが、市内に十分な教育ができる塾などがないことを知り、2人は1月に「大野市プログラミングクラブ」を発足。陽子さんが代表となり現在、同市稲郷の「トモルカフェ」で毎月2回、小学生から高校生の10人ほどにボランティアで教えている。

 教室では、子どもたちは自分たちで作りたいゲームやロボットの動きを決め、試行錯誤してプログラミングの構成を練る。2人は子どもたちのプログラミングがうまく作動するようアドバイスしている。

 現在はパソコン6台とタブレットで開いているが、パソコンの台数を増やして受け入れ人数を拡大し、小学校低学年がプログラミングの理解を深めるためのロボット購入費をまかなうため、大野市のふるさと納税型CF「ガバメントクラウドファンディング」を活用し資金を募っている。

⇒【寄付はプロジェクトページ】子どもたちがプログラミングに触れる機会を広げたい

 プログラミングは子どもの豊かな発想や思いつきを尊重することができるという陽子さんは「もっと多くの子どもたちが挑戦できる環境を整え、試行錯誤する姿勢を学んでもらいたい」と話している。

 CFは8月25日の公開から1週間ほどで目標額の50万円を達成した。現在はロボット購入に必要なネクストゴールの90万円を目指し、10月23日まで募集している。申し込みは「ミラカナ」特設ページから。教室に優先的に参加できる権利やトモルカフェのマフィンセットなどを返礼品に用意している。

 ◇ミラカナとは 福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス。県内でプロジェクトを始める人の資金調達を応援するプラットフォームとして福井新聞社、福井銀行、福邦銀行が連携。CFのレディーフォー、応援購入サービスのマクアケいずれかを通じて支援・購入を募る。累計支援額は1億9千万円、プロジェクトの達成率は92%(数字は2023年7月末時点)。

⇒クラウドファンディング「ミラカナ」トップページはこちら

© 株式会社福井新聞社