渋谷区長「ハロウィーン目的で渋谷に来ないで」 コロナ禍以外では初の呼びかけ

渋谷区長が異例の呼びかけです。来月末のハロウィーンを控え、渋谷区長が会見を開き、「ハロウィーン目的で渋谷駅周辺に来ないでほしい」と、国内だけでなく世界に向けて強く呼びかけました。背景には外国人観光客による路上飲酒の増加があるようです。

渋谷区 長谷部区長:「ハロウィーン期間に渋谷駅周辺に来ないで欲しいという意味です」

新型コロナの行動制限がなくなった、去年のハロウィーン。渋谷駅前は多くの人で溢れかえり、ルールやマナーを守らない人の姿も多く見られました。そして今年は、新型コロナが5類に移行して初めてのハロウィーンとなり、去年よりさらに多くの人が渋谷を訪れることが予想されています。

そこで渋谷区は、例年10月に行っていたハロウィーン対策の会見を1カ月ほど早く前倒しし、国内だけでなく海外からの観光客にもハロウィーン期間に渋谷に来ないよう、呼びかけを行いました。

渋谷区 長谷部区長:「日本人、外国人を問わず、ハロウィーン目的で来街を予定している人がいるのであれば、考え直して欲しいということを伝えたい」

異例の呼びかけの背景にあるのが、外国人観光客の路上飲酒です。路上飲酒によって通行の妨げになっているほか、ごみが散乱するなど、ハロウィーンを前に、すでに渋谷区では大きな問題となっています。11日の夜も渋谷駅周辺には、路上で酒を飲んで話す多くの外国人の姿がありました。

ドイツからの観光客:「私たちは飲みながら、この有名な場所で人々の文化を見ています」
ナイジェリアからの観光客:「車動いているときガソリンとかでしょう?これ(お酒)は歩きながらのガソリン」

そこで渋谷区は、8月末に迷惑路上飲酒ゼロ宣言を発表。毎日、夜から早朝まで、係員が悪質な路上飲酒のパトロールを続けています。

パトロール隊員:「食べ物と飲み物を食べ終えたら、コンビニなどに捨てて床に置かないように」「あなたたちにだけじゃない、みんなにも言ってるから。いい夜を過ごして」

パトロール隊が地道に見回りを続けていますが、今の法律では、強制的に飲酒をやめさせることはできないため、ゴミ捨てや場所移動などを呼びかけることしかできません。区の担当者は、事態が改善されない場合、路上飲酒の禁止を通年で行うことも検討しなければならないと話しています。またハロウィーン期間については、渋谷区は今年も条例によって路上飲酒を禁止し、区の職員100人体制で見回りを行う方針です。

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