新嘗祭献上へ穴水で米収穫 刈乙女に児童5人

稲穂を抜き取る児童=13日午前10時15分、穴水町山中

 宮中行事の新嘗祭(にいなめさい)で用いる新米を収穫する献穀田御抜穂式(けんこくでんおんぬきほしき)は13日、穴水町山中(やまなか)の中田芳夫さん(73)の水田で営まれ、刈乙女(かりめ)が古式ゆかしくコシヒカリの穂を丁寧に抜き取った。

 刈乙女は同町向洋小5、6年生5人が務め、紺の絣(かすり)の着物に赤いたすき姿で田に入った。町内からの献米は9年ぶりで、収穫された新米のうち5合が献納され、11月23日の新嘗祭に使われる。

 式では、竹沢淳一石川県農林水産部長、吉村光輝町長、平蔵豊志県議会副議長、佐藤豊町議会議長、藤田繁信JAのと組合長が順に祝辞を述べ、中田さんが「何とかこの日を迎えることができた」と礼を述べた。

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