全国募集の三戸高校(青森県)「クリエイティ部」ポスター完成 生徒主導の10作品

完成したポスターを持つ三戸高校クリエイティ部のメンバー(前列)と制作をサポートしたプロのクリエーター

 県外生徒を受け入れる全国募集導入校となった三戸高校(豊川武伸校長)「クリエイティ部」の生徒が取り組んだ、学校の魅力発信ポスターが完成し13日、同校で披露会が行われた。ポスターは企画、撮影など生徒主導による珠玉の10作品。制作を通じ、生徒たちは学校やふるさとへの愛着を再確認、自分のアイデアが形になったことに誇らしげな様子だった。ポスターは今月上旬、青森県立美術館に展示したほか、八戸、弘前の両市でも展示予定。23、24日に東京で行う生徒募集対面合同説明会でも活用する。

 ポスターは7月下旬を中心に、プロクリエーターのサポートを受けアイデアを練り上げ、一人1~2作品を作った。三戸南部氏の居城があった町をイメージし、甲冑(かっちゅう)姿の武者が黒板に書いた自身のロードマップを見つめるもの、学校直前にある急坂を上る後ろ姿に「いくよ、テッペン」とコピーを添え、坂の先にかなえたい夢があるというメッセージを込めたもの、県内高校で唯一の昼食提供、自然の豊かさ、少人数だからこそ伸ばせる個性、先生との距離の近さ、部活動帰りにもらったリンゴを持ち、印象的な空の下を帰宅する姿-など多様な視点が生きており、ポスターや制作風景を収めたパンフレットも千部作成した。

 生徒、クリエーターたちは「マイナスのイメージをプラスに捉え、個性的な作品ができた」「学校の素晴らしさが県外の子どもたちにも響けば」などと感想。写真家・コピーライターの日下慶太さん(46)は「日程的に不安もあったが、素晴らしいものができた」、松尾和彦町長は「大人では考えつかないアイデア。今後のさまざまな展開にわくわくしている」と話した。

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